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刑務所は偽装請負でも採用義務なし

違法な労働者派遣が発覚したとしても、国は直接雇用に切り替えなくてもよい-。労働条件が不利とされる「偽装請負」の状態で医療刑務所の収容者を移送していた元バス運転手に大阪地裁は6月、直接雇用は認められないとする判決を出した。民間が同様の事態に直面した場合、厚生労働省は直接雇用への切り替えを指導していることから、判決を「官民矛盾」と批判する声も上がる。争点は労働者派遣法「40条の7」の解釈。

提訴したのは、大阪医療刑務所(堺市)の元運転手(66)の男性。収容者のバス移送が主な業務で平成24年以降、刑務所ではなく請負契約先の会社所属だったが、業務上の指示は刑務所側から直接受けていた。

契約は請負なのに実態は派遣という状態は、違法派遣の一つ「偽装請負」に該当する。

男性の申告で大阪労働局は28年、刑務所側に是正を指導。翌29年1月に契約が請負から派遣に切り替えられたが、男性は同3月末に雇い止めとなり、運転手を続けることができなくなった。

男性は29年11月、国に対し27年10月施行の改正労働者派遣法に基づく直接雇用と、運転手を続けていればもらえた賃金を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

改正後の労働者派遣法では、派遣先(発注元)の公的機関で違法派遣が発覚した場合、公的機関がその労働者に対し、「採用その他の適切な措置を講じなければならない」(40条の7)と定めている。

民間企業については同法40条の6に規定があり、同様の場合、労働者に直接雇用の申し込みをしたものとみなす、とされている。労働者側が承諾の意思を示せば、労働契約が成立する。

民間に比べ、公的機関に対する規定の表現はやや抑制的ではあるものの、法改正を審議した22年の国会で長妻昭・厚労相(当時)は、公的機関の規定も民間同様、「派遣先での直接雇用を図るという措置」だと答弁した。

しかし、刑務所の運転手だった男性について大阪地裁は6月30日、訴えを全面的に退けた。

 

刑務所は偽装請負でも採用義務なし 「官民矛盾」判決の波紋 2022年08月13日(産経ニュース

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