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ふとん太鼓を紹介した冊子が完成

世界遺産の百舌鳥(もず)・古市古墳群(大阪府)の大山古墳(伝仁徳天皇陵、堺市)そばに位置する堺市北区の「百舌鳥八幡宮」と八幡宮の祭り「ふとん太鼓」を紹介した冊子「伝承 堺 百舌鳥八幡宮月見祭」が完成した。18、19日に予定されていた祭りはコロナ禍で中止となったが、執筆した氏子らは「この機会に神社や祭り、地域のことを知ってもらえれば」と話す。

大山古墳の南東に位置する八幡宮は540年ごろの創建とされ、平安時代は石清水八幡宮(京都府八幡市)の別宮として栄えた。亀山天皇の皇孫がお参りするなど皇室の信仰を集めただけでなく、室町時代は大内義弘、江戸時代は幕府の大坂城代ら、武家も信仰した。

百舌鳥八幡宮の祭りは、月見祭と呼ばれ、300年の伝統がある。旧暦8月15日の中秋の名月にあわせて毎年9月ごろに開催。見せ場は地元9町の氏子が担いで練り歩くふとん太鼓だ。ふとん太鼓は、台座の上部に朱色のふとんを逆ピラミッド状に5段積み上げているのが特徴。彫刻が施されている部分には高価な黒檀(こくたん)や紫檀(したん)を用い、堅い材質で彫るのに手がかかるが、合戦や神話などの歴史的場面をきめ細かに彫ってある。

冊子を作ることになったのはコロナ禍前の2018年秋ごろ。ふとん太鼓が祭りに登場して100年以上過ぎたことから、歴史を残しておこうという声が氏子から上がった。作成を担った実行委員会には9町から2人ずつ出て取材と編集をした。

冊子では伝承も記した。百舌鳥と呼ばれるのは日本書紀に由来する。仁徳天皇が陵の造営を始めた際、草原から鹿が現れて死に、鹿の耳から百舌鳥が飛び立ったというくだりを原文と現代語訳で紹介している。

だんじりから転換 百舌鳥八幡宮の歴史彩るふとん太鼓の魅力を後世に 2021年09月15日(朝日新聞

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