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堺の包丁を熊本の被災地へ

大阪府堺市の刃物工房が、7月の豪雨で大きな被害を受けた熊本県人吉市の被災地に計600丁の包丁を贈ることにした。ベテラン職人のもとで技術を学ぶ若者たちが被災者に思いを込め、丁寧に作り上げている。

南海本線七道(しちどう)駅に近い堺市堺区北旅籠(はたご)町西1丁。古い町家が多い一角に藤井刃物製作所がある。明治時代に創業し、代表の藤井啓市さん(72)は3代目だ。

この夏、熊本県南部を中心に豪雨が甚大な被害をもたらした。その映像に藤井さんは心を痛めた。

包丁の一大産地である堺でも、鍛冶(かじ)、研ぎから柄付けまですべてやる藤井さんの工房は珍しい存在だ。製品は外国人観光客の人気を集め、昨年の売り上げは過去最高を記録した。だが今年は新型コロナウイルスの影響で「天国から地獄に」。「こんな時だからこそ人を少しでも元気づけられたら」と強く思った。

9年前の東日本大震災や4年前の熊本地震でも被災地に包丁を提供したことがある。堺市、熊本県を通じて希望する自治体を探したところ、人吉市から「600丁ほしい」と連絡があった。家を失い、仮設住宅などで暮らすことになった被災者が使うという。

工房には、使えずに残っている包丁の生地が大量に残っている。それを使い、家庭用の包丁を仕立てることにした。

藤井さんの工房には2年半前から若い職人の弟子入りが続き、今は3人いる。被災地へ贈る包丁は、3人が修業を兼ねて1丁ずつ作り上げている。

「豪雨で包丁をなくした方もいると思う。切れ味のいい包丁を家族で使ってもらえたら」と米田茂樹さん(31)。ものづくりが好きで包丁職人の道を選んだ奥野拓弥さん(26)は「自分たちがつくったものが役だってくれたらうれしい」と顔をほころばせる。

大阪)堺の包丁を熊本の被災地へ 若い職人ら思いを込め 2020年09月06日(朝日新聞

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