農高再開〝変化のとき″
新型コロナウイルスで休校が長期化していた全国各地の学校が1日、本格的に再開した。
大阪府堺市の府立農芸高校でも授業が再開し、生徒は約3か月ぶりに友人や、世話をしていた乳牛などと再会を果たした。同校は3月3日から休校し、生徒の畜舎などへの立ち入りを禁止していた。同校には資源動物科があり、牛約20頭(乳牛約10頭)を飼育。休校中の世話は教員らが担当していた。
同校の生徒らは休校期間を生かして、牛乳の消費を呼び掛ける動画を作成した。牛乳の需要が落ち込んでいるニュースを受け、SNSを使った話し合いを教諭が提案。資源動物科で酪農を学ぶ生徒のうち5人が、酪農家の現状や牛乳の消費を訴える動画を作成した。
動画には、毎日乳を絞らないと乳牛が病気になってしまうことなどを盛り込んだ。中央酪農会議の指導も受け、酪農家の現状などを理解してもらおうと、5月14日に動画サイト「You Tube(ユーチューブ)」で公開した。
同校ではSNSなどを活用した遠隔指導などにも力を入れていく考えだ。休校中には、田植えなどの様子を教員が撮影し、ユーチューブで確認できるようにした。今後も動画やデータなどを用意して自宅で取り組んでもらうことなどを検討する。
〔新型コロナ〕農高再開 ”変化の時” 新スタイル模索 2020年06月02日(日本農業新聞)
|カテゴリー: