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台風21号の爪痕いまだ

近畿地方に大きな被害をもたらした台風21号の襲来から4カ月余。大阪府内では被害に遭った農業関係者が公的支援を受ける一方、漁業関係者は対象外となるなど温度差が生じており、借金を重ねて操業を続ける漁師たちの間からは「置き去りにされているのでは」と恨み節が漏れてくる。

「夢ならさめてほしい」-。堺市漁業協同組合連合会の理事で堺出島漁港内の「とれとれ市」の運営にもかかわっている高田威さん(68)は昨年9月4日を振り返る。

台風一過の午後、とれとれ市に駆けつけると、市場の屋根や看板は吹き飛び、各店舗は激しく損壊、冷蔵庫やテレビなどの家電製品をはじめ水槽や発電機などすべての機材が壊滅状態だった。10月6日に再開したものの、秋のかき入れ時に営業ができず、大きな損害が出たという。

それぞれが独立した事業主である漁師個人が受けた被害はさらに深刻だった。
高田さん自身も岸壁近くにある倉庫が浸水、漁網などの漁具やバッテリーなどの機材が全滅し約500万円相当の損害を受けた。

大阪府内24漁協を所管する府環境農林水産部水産課によると、ほとんどの漁協で台風21号による倉庫や施設の倒壊・破損などの被害が出た。共同で使う施設の被害については、水産庁の視察を経て、何らかの支援を行うが、漁師個人は対象外。同課の担当者は「農業にはもともと生産者個人と公共施設の両方に対して支援する制度があり、それとリンクした形で今回も農家に補助が出た。漁業にはそういう制度がなく、支援したくてもできない」と制度上の違いをあげる。

台風21号の爪痕いまだ…置き去りにされた漁業関係者 2019年01月09日(産経WEST

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