八丁味噌木桶新調
岡崎市八帖町の八丁味噌醸造会社「まるや八丁味噌」に今月、新しい木おけ3基が運び込まれた。社員らに披露された後、浅井信太郎社長(69)らがおけの裏底に社名などを墨で書き入れ、味噌汁で乾杯して新調を祝った。
1337年(延元2年)創業の同社は木おけで味噌を仕込む伝統的な醸造法を守っているが、全国的におけ製造業者が減っており、おけの確保が課題。味噌醸造に用いる巨大なおけを作れるのは、今回製造にあたった堺市の藤井製桶所だけという。
浅井社長は「木のおけがあってこそ日本の醸造文化が守られる。新しいおけを100年、150年と使い続け、伝統の味を世界に広げたい」という。また藤井製桶所の桶師、上芝雄史さん(67)は「高齢者ばかりの会社で、味噌おけづくりは体力的に限界。今後は味噌蔵の人たちとおけの製造や修理を一緒に行いながら技術を伝え、ゆくゆくは蔵で独自におけを作れるようにできたら」と話していた。
八丁味噌木桶新調 伝統 次の100年へ 2018年10月24日(読売新聞)
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