他殺見抜く「新法解剖」活用
堺市で練炭自殺を装って弟を殺害したとして水道会社社長、姉の女性容疑者(44)が逮捕された事件で、明らかな事件性がなくても行える死因・身元調査法に基づく「新法解剖」を活用し、大阪府警が弟の遺体から睡眠薬の成分を検出していたことが明らかになった。他殺の見逃しを防ぐ目的で2013年に施行された同法は近年、虐待などの家庭内の変死事案で活用されるケースが増えている。
女性容疑者は今年3月27日午後、堺市の実家兼会社事務所で、弟(40)を睡眠薬で昏睡(こんすい)させ、トイレ内で練炭を燃やして殺害した疑いが持たれている。
トイレには練炭が入った鍋が置かれ、遺体に外傷がなかったことなどから、府警は当初、自殺の可能性を検討したが、ライターなどの着火剤がトイレ内にないなどの不審点に着目。事件性が明白な場合に裁判所の令状を取って行う司法解剖ではなく、死亡翌日、警察の判断だけでも実施できる新法解剖をし、弟の体内から睡眠薬の成分を検出した。女性容疑者が処方された睡眠薬と成分が一致し、立件に向けた捜査が始まった。
他殺見抜く「新法解剖」活用 睡眠薬を検出 2018年06月23日(毎日新聞)
2018年6月24日-配信| トピックス
|カテゴリー: