「都構想」維新封印、現職は前面に
10日に告示された堺市長選は、4年前の前回選挙に続いて、大阪維新の会の新顔と現職市長の一騎打ちとなった。党是の大阪都構想を封印して「現市政の是非」を争点に掲げる維新に対し、「都構想反対」を前面に打ち出す現職。政党も維新と反維新に分かれ、激しい選挙戦が始まった。
「今の市政は堺の可能性を生かせていない。古い行政を見直し、成長につなげる」。10日朝、南海堺東駅前で第一声を上げた永藤英機(ひでき)氏は、駅前の活性化や外国人観光客の誘致に触れた約10分の演説の中に現職批判を盛り込んだ。
一方の竹山修身(おさみ)氏。「しっかり都構想の議論をしましょうよ。それが看板政策でしょ」。街頭などで反都構想の訴えに時間を割いた。
維新が「争点にならない」と否定しても都構想にこだわるのは、反都構想が反維新の象徴だからだ。維新の代表だった橋下徹氏が先頭に立った4年前の市長選で、「堺はひとつ」を合言葉に勝利した体験が竹山氏側にはある。自民府議は「4年前のように都構想で批判していくのが一番効果的」と話す。陣営は告示前に「都構想NO!」と大きく書いたポスターを貼り、一大争点にする構えだ。
竹山氏の演説を聴いた男性会社員(52)は「堺は昔から自主独立を貫いてきた。大阪市や大阪府に巻き込まれて、壊して欲しくない」と語った。
「都構想」維新は封印、現職は前面に 堺市長選で舌戦 2017年09月12日(朝日新聞)
|カテゴリー: